発達障害は治りますか?

「発達障害は治りますか」という質問を受けることがあります。

例を挙げて考えてみましょう。
右利き、左利きは「脳のタイプ」によって決まるもので、決してどこかに不具合があるから左利き、ということではありません。
ですが、右利きに比べると、左利きの人口は少ないので、時々不便なことがあります。
例えば、はさみは右利き用に作られているし、駅の改札も右手でI Cカードをタッチするように出来ています。
でも、左利き用のはさみがあればやりやすいし、野球やテニスなどのスポーツでは、サウスポー(左利きの選手)はむしろ有利と言われていますよね。

発達障害も、少数派の「脳のタイプ」と言うことができます。
ですので、冒頭の「治りますか」という質問に対しては、「元々の脳のタイプが変わることはありません」という答えになります。
ですが、本人の得意・不得意を踏まえて環境を整えることで、やりづらさを減らすことができます。
不得意なことは支援を受けながら、専門分野で活躍している発達障害の方もたくさんいらっしゃいます。

病院では本人の特性を評価し、環境を整えるお手伝いをします。